森本遺跡採集 丸木弓

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「むこうしの文化遺産」25 森本遺跡採集 丸木弓

資料名(ヨミ)「ムコウシノブンカイサン」25 モリモトイセキサイシュウ マルキユミ
解説向日市指定文化財 坂下勝美氏所蔵 
残存長73.0㎝・径3.0㎝ 弥生時代

 ちょうど半分に折れているが、木を丹念に削って断面を円形にした精巧な丸木弓。先端は丸く加工され、その下にくびれをつけて弦を巻き付け固定できるようにしている。手で握る部分などに糸を巻き付け、黒漆と思われるもので補強する。
 昭和41年(1966)12月31日、旧石田川改修工事現場で排土の中から採集された。土器や木椀も一緒に採集されたが、水付け保存された木椀はやがて腐朽。この弓は、長くて適当な容器がなく、水で湿らせたアルコール分を含む衛生ガーゼを巻いて包み、カビが生えそうになったらガーゼを取り替え続けた採集者坂下氏の日常的管理によって、今日まで残された。

(向日市文化資料館開館25周年記念特別展「むこうしの文化遺産―みぢかな歴史のモノがたり」図録より)
※平成21年(2009)10月31日発行

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