薬師如来坐像 (正面)

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「むこうしの文化遺産」7 薬師如来坐像

資料名(ヨミ)「ムコウシノブンカイサン」7 ヤクシニョライザゾウ
解説向日市指定文化財 物集女(もずめ) 来迎寺(らいこうじ) 
一木造(いちぼくづくり) 彫眼(ちょうがん) 素木像(しらきぞう) 像高 50.5㎝ 平安時代後期

 左手のひらに薬壷(やっこ)をのせ、右足を上にして結跏趺坐する。唇に朱彩がみられる。細かく刻み出された螺髪(らほつ)、おだやかに整った面相、流麗な衣文(えもん)、奥行きの浅い側面など、定朝様の典型的な特徴を備えた作品。制作年代は12世紀と思われる。
 この像は、6の阿弥陀如来坐像が安置されている来迎寺境内の薬師堂の本尊で、もとは同じ物集女に、明治9年(1876)まであった光勝寺の本尊。来迎寺に残る『薬王山(やくおうざん)光勝寺略縁起(りゃくえんぎ)』は、弘仁9年(818)に天下の悪病をしずめるため、嵯峨天皇が薬師如来を本尊とする当寺を建立したと伝える。またこの縁起には、文明年間(1469~1487)に物集女筑前守善継がこの像に深く帰依(きえ)し、一宇(いちう)を建立して祈願所としたことを記す。
 近世には霊験(れいげん)ある薬師として広く知られており、今日でも近隣からの信仰を集めている。

(向日市文化資料館開館25周年記念特別展「むこうしの文化遺産―みぢかな歴史のモノがたり」図録より)
※平成21年(2009)10月31日発行

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