南真経時・北真経寺 両寺霊宝一括

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「むこうしの文化遺産」15 南真経寺・北真経寺 両寺霊宝一括

資料名(ヨミ)「ムコウシノブンカイサン」15 ミナミシンキョウジ・キタシンキョウジ リョウジレイホウイッカツ
解説向日市指定文化財 鶏冠井(かいで) 南北真経寺共有
絵画2、書籍・典籍4、古文書2、惣箱1 鎌倉~江戸時代

 鎌倉時代末に、関西に日蓮宗を弘(ひろ)めた日像の布教により、一村あげて日蓮宗に改宗した鶏冠井村民が、永年にわたって守り伝えてきた「御霊宝」と呼ばれる宝物の数々。鶏冠井の真経寺が信仰の中心であったが、江戸時代はじめに檀林ができたことで、真経寺は南北2か寺に分かれることになった。
 そこで本山京都妙顕寺の17世日莚が、真経寺に伝わる寺宝を両寺交替で守るための法式を定め、両真経寺では木箱を造り「両寺霊宝惣箱」(総高37.7cm、幅91.8cm、奥行き36.8cm)とし、蓋裏に収めるべき霊宝の目録を記して日像から授与された曼荼羅などの寺宝を入れ、両寺と檀家で厳重に管理されるようになり、今日に伝えられている。
 惣箱を含めた「御霊宝」(地元ではゴリョウサンとも呼ばれた)全体の有り様が、文化財として高い価値を持っており、1点ごとでも充分に指定対象となるところ、あえて一括として指定されることになった。

(向日市文化資料館開館25周年記念特別展「むこうしの文化遺産―みぢかな歴史のモノがたり」図録より)
※平成21年(2009)10月31日発行

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