南真経寺 本堂・開山堂

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「むこうしの文化遺産」2 南真経寺

資料名(ヨミ)「ムコウシノブンカイサン」2 ミナミシンキョウジ
解説京都府指定文化財 鶏冠井町(かいでちょう)大極殿(だいごくでん) 
開山(かいさん)堂 入母屋造 (いりもやづくり) 本瓦葺 (ほんがわらぶき) 江戸時代 附 (つけたり)棟札(むなふだ) 寛永19年(1642)11月13日建立 
本堂 宝形造 (ほうぎょうづくり) 本瓦葺 江戸時代
 
 鶏冠井は、鎌倉時代末の徳治2年(1307)(延慶3年(1310)とする記録もある)、日蓮(にちれん)の孫弟子にあたる日像(にちぞう)の布教によって、一村すべてが改宗した関西最古の日蓮宗集落として知られる。もとは真経寺として、当地から東へ500mほどの古くからの鶏冠井集落のなかにあったが、江戸時代に入り檀林(だんりん)(僧侶の学問所)が開講するにあたり、現在地にあった同じ日蓮宗寺院である興隆寺(こうりゅうじ)の境内を借りる形で移転してきた。南門を入って正面に建つ開山堂は、この時、最初に造られた境内の中心となる建物。開山の日像を本尊とし、開山堂として建てられているが、実質的には本堂としての役割も果たす。その前方脇の本堂は、江戸時代の記録により正徳4年(1714)に完成していることがわかる建物で、江戸時代には日蓮や日朗の像を安置、祖師堂(そしどう)としての役割も果たす重層(じゅうそう)の建物。この2棟は日蓮宗寺院の典型的な伽藍(がらん)配置を示し、本山以外の寺では珍しい例とされる。

(向日市文化資料館開館25周年記念特別展「むこうしの文化遺産―みぢかな歴史のモノがたり」図録より)
※平成21年(2009)10月31日発行

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