与岸田太郎尺牘

資料名(ヨミ)きしだたろうにあたえるせきとく
寸法(高さ、縦)19.2
寸法(高さ、縦)単位cm
寸法(幅、横)83.30
寸法(幅、横)単位cm
寸法(奥行き)単位cm
寸法(径)単位cm
制作者長尾雨山
公開解説雨山が、岸田太郎(?―一九二九)に宛てた悔やみ状。岸田の母の訃報に接して送ったもの。岸田太郎は、ジャーナリスト・実業家の岸田吟香の二番目の弟・万三郎の長男で、雨臣と号した。吟香が上海に開いていた楽善堂に住み、日華新報社上海支局主任などを務めた。上海では雨山と深く交流し、一九一三年、王羲之の蘭亭宴から 二六周目にあたる癸丑の年を記念して雨山が発起した蘭亭行に参加、紀行文「蘭亭紀行」を執筆した。

拝啓 此間御手紙被下
御老母様御病気之由
承り候故、早速御見舞
可申上と存候はゝ、彼是多用ニ
追はれ、思ひなから御無
沙汰申居候処、遂ニ御
養生不被為叶候趣
御訃音ニ接し驚愕致候、
御一統様定めて御悲歎
之御義と被存候、実ハ参上
御弔唁に申候処、此数
日無余儀取紛れ候
義有之、乍略議以書中
拝唁致候段、不悪御海
量可被下候、尚甚軽少ニ
候へ共、別紙為替券御仏
前へ御供物御調被下度候
        敬具
十月廿一日 長尾甲
岸田太郎様
御一統様

【封筒 表面】
大阪北区上福島北一丁目一四七
岸田太郎様

【封筒 表面】
京都室町出水上
 長尾甲

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