写真提供先:沖縄観光コンベンションビューロー

泡盛

名称かなあわもり・アワモリ
大分類4章 おたのしみとおもてなし
中分類
解説泡盛は東南アジアや中国との交流の中から伝わったとされています。『朝鮮王朝実録』によると15世紀後半の沖縄では「清酒」や「麹」を使った酒があったことが記されており、その頃には泡盛が作られていたと考えられています。「泡盛」という言葉が初めて文献で確認できるのは1671年(尚貞3年)の幕府への献上品目録からです。
現在県内で盛んに製造されている泡盛ですが、琉球王国時代は「首里三箇」と呼ばれる現在の首里赤田町、首里崎山町、首里鳥堀町の三つの地域でしか製造が許されていませんでした。
泡盛の名前の由来は、蒸留する過程で泡立ちが多い説。又は度数を見るのに柄杓で掬い甕にこぼし、その泡立ち具合を見ること「アームイ」から泡盛という「泡」由来説が有力とされています。その他にも原材料として「粟」を使用する説、薩摩が焼酎と区別するために命名した説などがあります。
泡盛の特徴は原料にタイ米(インディカ米)を使用すること、黒麹菌を使用する所にあります。また製造過程も焼酎と異なり、1回の全麹仕込みと単式蒸留機での蒸留とされています。
1回の全麹仕込みとは、お米全てを米麹にした後に水・酵母を混ぜてお酒の元となる「醪(もろみ)」を製造する工程を一回とすることです。焼酎を作る際この作業は主原料と分けるなど2回に分けて行われます。
また単式蒸留とは昔ながらの蒸留方法で、原料の風味が蒸留酒に残りやすくなっています。
製造の大まかな流れは、米を洗い蒸します。蒸した米に黒麹菌を散布し出麹(でこうじ)を作ります。出麹に水と酵母を混ぜて発行させます。出麹からできた醪を蒸留します。それを半年から1年熟成されてから容器に移し販売されます。
地域での祭祀儀礼でも泡盛は捧げものとして欠かせません。また仏壇やヒヌカン、床の間にも泡盛を供えます。神仏に供えられるお酒は「グシー」や「ウグシー」と呼ばれ「五水」や「御五水」という字をあてます。日本古語でお酒を表す「くし」から来ていると考えられます。
また、泡盛は、料理に使うと肉の臭みをとり柔らかくさせるためラフテーなどの料理にも使われます。また豆腐を米麹と泡盛に漬けて発酵熟成させた豆腐よう作りにも欠かせません。

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