吉田文之

人物名(英語)YOSHIDA Fumiyuki
生年月日(西暦)1915/4/23
生年月日(和暦)大正4年4月23日
没年月日(西暦)2004/12/19
没年月日(和暦)平成16年12月19日

略歴・解説

大正4年(1915)、奈良県奈良市に生まれる。父は近代の奈良の漆芸を牽引した吉田立斎(辰之助)。16、17歳の頃から父・立斎に師事して螺鈿や平脱など漆芸全般の技術を修行し、撥鏤の技術も受け継いだ。
昭和10年(1935)の入隊から11年間は中断を余儀なくされたが、復員後にふたたび制作に戻り、32歳で独立。以来、撥鏤の制作と研究に専念し、この技術を伝承する国内唯一の工芸家として活躍した。昭和39年(1964)、第11回日本伝統工芸展に《紅牙撥鏤香盒》を出品し初入選、以来同展を中心に香合、小箱、帯留など数々の作品を発表した。宮内庁の依頼により、昭和53年(1978)には正倉院宝物の紅牙撥鏤尺の、昭和58年(1983)には紅牙撥鏤撥の復元模造に携わった。
吉田は染まりにくい象牙に熱による変質をできるだけ抑えながら美しい色を呈するために染色工程に工夫を重ね、ぼかしの効果や工具の考案など撥鏤技法をつねに探求し続けた。繊細さを活かしたブローチやペンダントなど現代的な装身具にも積極的に取り組み、伝統的な意匠のほか、昭和60年(1985)頃から北極の景色や宇宙を題材とする斬新な表現も試みていた。昭和60年(1985)4月13日に重要無形文化財「撥鏤」の保持者に認定された。平成16年(2004)12月19日、逝去。

この作者の資料一覧[全2件]

件ずつ表示

PageTop