コーヒーポット
| タイトル(よみ) | こーひーぽっと |
|---|---|
| 作品名(原題) | Koffiekan |
| 作家 | ローゼンブルフ Rozenburg |
| 窯名 | ローゼンブルフ |
| 制作年 | 1903年 |
| 寸法 | 25.2×16.0×11.9cm |
| 員数 | 2 |
| 解説 | ローゼンブルフは、ヴィルヘルム・ウォルフとコーレンブランデルによって、1884年に操業を開始した。1889年半ばまで製作されつづけ、ローゼンブルフの名を知らしめることとなったコーレンブランデルの陶器は、東洋建築を意識した形態と淡い青、緑、黄土色、茶色で彩色された(ときに自然を題材とした装飾であった)花瓶などであった。さらにその15年後、ディレクターとして入社したユリアン・コックによってその地位を確固たるものとしたが、それは元来輸出用として1899年から1914年まで製作されたエッグシェルによるところが大きい。エッグシェルは、回転している型の中に釉薬が流し込まれ、遠心力によって外側へ引っ張られることにより非常に薄く製作された。 このようなポットは、通常他にシュガー入れとクリーマー、プレートなどとのセットとして製作された。しかし現在では各々に価格がつけられアンティークギャラリーやオークションで販売されるため、セットで入手することは困難となっている。 1903年というアール・ヌーヴォー全盛期に製作されたこのポットは、有機的で優艶な花模様が施されており、地の白色とあいまって高貴な印象を与える。また丸みを帯びた中心部と華奢な注口・把手が全体の形態に微妙なバランスを醸し出している。繊細でありながら力強い印象を与える本作品はアール・ヌーヴォー調を得意とするローゼンブルフの作品の中でも際立って優雅である。 |