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シリンダー No.5 2001
タイトル(よみ) | しりんだー No.5 2001 |
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作品名(原題) | Cylinder No.5 2001 |
作家 | ボディル・マンツ Bodil Manz |
制作年 | 2001年 |
寸法 | 18.8×24.5×24.5cm |
員数 | 1 |
解説 | デンマーク陶芸はトルヴァルド・ビンデスボルの芸術的影響下に、近隣のフランス、ドイツに多くを学びながら近代化の幕が開かれる。個人作家的陶芸のパイオニア、ゲルトルド・ヴァーセゴーアは1934年に自分の工房を設立し、独立した陶芸家の道を拓いた。彼女に続く戦後の最大の作家がボディル・マンツである。 マンツは、磁器の現代的表現の可能性を追求したデンマーク最初の作家であり、戦後のデンマーク陶芸において指導的役割を果たしてきた。 Gertrud Vasegaardに自由な創作精神を学んだ彼女は、60年代アメリカに渡り決定的な影響を受け、「磁器による磁器ならではの美の創出」へ向かうこととなり、鋳込みで成形した極めて薄い磁器の白地を線と面で分割し構成するという独自のスタイルを確立する。顔料が載せられた転写用のシートをカットし、鮮やかな色面や繊細なラインをつくり、生地に貼って焼きつけるという手法によって、切れ味の良い明快なデザインが生み出される。また、彼女の作品においては、「光と影」が欠かせぬ構成要素の一部となっている。「器」の形状を採用するのは、彼女が作品に必要とする光量を得るだけの「薄さ」を維持するためである。 白と黒よって単純にして大胆に構成された本作品は、最小限の造形要素によって、光、時間、有限と無限を暗示する作品として結実している。 |