ティーポット

タイトル(よみ)てぃーぽっと
作家ローゼンブルフ Rozenburg
窯名ローゼンブルフ
制作年1900年
寸法14.5×14.0×9.5cm
員数2
解説 ローゼンブルフは操業開始とほぼ同時に取り組んだ自然を題材とした奇抜な形の花瓶などによって、その名が知られるようになっていた。さらにその後ディレクターとして入社したユリアン・コックによってその地位を確固たるものとしたが、それは1898年から操業停止まで製作されたエッグシェルによるところが大きい。
 ユリアン・コックは、ロッテルダムに生まれハーグにて死去。デルフトの総合技術学校で建築家として教育を受け、建築家のD.P.ファン・アルメイデン・ファン・デュイムと親交を持ち、ローゼンブルフと関係した。彼は、創業当時のデザイナーコーレンブランデルが辞めたあと停滞し始めていたローゼンブルフを立直した。
 エッグシェルは、回転している型の中に泥しょうが流し込まれ、遠心力により非常に薄く製作された。このようなポットは、通常他にシュガー入れとクリーマーのセットとして製作されたが、各々に価格がつけられ販売されていたので、現在セットで入手することは困難である。
 アール・ヌーヴォー全盛期製作のこのポットは、非常に有機的な模様が施されており、曲線と直線がほどよいバランスを保ちながら把手・注口・蓋を形成している。全体の形態も、アール・ヌーヴォー独特の、不規則性と非対称性が誇張され、動きやリズムが具体化されている。

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