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耕地
タイトル(よみ) | こうち |
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作品名(原題) | ARATA |
作家 | カルロ・ザウリ Carlo Zauli |
制作年 | 1976年 |
寸法 | 110.0×80.0×35.0cm |
解説 | カルロ・ザウリは、ニーノ・カルーソ、フェデリコ・ボナルディ、ポンペオ・ピアネッツオーラらと並んでイタリア現代陶芸を代表する作家の一人であり、イタリア現代陶芸界のリーダー的存在であった。彼の表現の特質は、第一に、海浜や大地などの自然の相貌をその形象の内に獲得することであった。それは陶芸における土という素材に対する深い理解を背景としている。その表現は柔らかくあるいは荒々しい律動に満ちたものである。第二の特質はその荒々しい律動がある種の均衡によって制御されるという点である。そこではクラシカルなスタイルに対する解釈が認められることもある。 本作品は、bianchi di Zauli(ザウリの白)"とは対照的な黒色の作例で、大地の相貌がより露わに表現されるが、"ARATA(耕地)"と題されるように、そこに認められる律動は、人間の耕作の営みと自然との闘争そのもののようでもある。均衡のとれた楕円の形象の中に、あくまで荒々しい表現が横溢する。土という素材をより深く追求し解釈するザウリの表現がすぐれて認められる作例である。 |