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WORK68-11「海の光」

タイトル(よみ)うみのひかり
作家森野泰明 Morino Hiroaki
制作年1968年
寸法30.5×25.7×24.5cm
員数1
解説日展の重鎮・森野嘉光の長男として生まれる。1954年京都市立芸術大学工芸科に入学、富本憲吉らに指導をうけ、同窓の柳原睦夫らとグループ「4分の4」を結成。1966年から68年にわたりシカゴ大学の講師として2度の渡米の経験を持つ。 
 本作品はシカゴから帰国して、まもなく制作されたもので、第11回日展に出品。立方体に水玉が施された幾何学的な形態と装飾でありながらも冷たさは感じられない。手捻りによる土の質感が上手く引き出されており、立方体と半球の突起物、青・緑水玉のデザインとのバランスは妙味で、付けられた足がユーモアある雰囲気を醸し出している。この後の森野の作品に見られる装飾の特徴的な要素がみられ、森野の立体作品の出発点ともいえる作品。日本の1960年代、抽象表現主義的アメリカ陶芸を目の当たりにした作家が帰国し、日本の陶芸の在り方を模索する。

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