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西瓜水瓶(フリーダ・カロへのオマージュシリーズ)(大)

タイトル(よみ)すいかすいびん
作家松田百合子 Matsuda Yuriko
制作年1996年
寸法20.0×40.0×11.0cm
員数2
解説 松田は京都市立美術大学で、富本憲吉、近藤悠三、清水六兵衛に、九谷で北出塔次郎に師事し、色絵磁器の伝統の正統を学んでいる。しかしながら古くからある五彩の基本色を選びつつも、伝統の継承・再現にとどまらず、ポップな絵付けのデフォルメされた形態で、アッケラカンとした大らかな作風による独自の色絵表現を試みてきた。早くから海外でも注目され、ファエンツア国際陶芸展では金賞を受賞するなど高い評価を得ている。
 松田は女性の臀部を型どってインスタレーションされたものや、“いとなむ”と名づけれらた枕と男女の足だけで表現された作品にも、九谷や金襴手からの装飾を施している。鉢やカップにいたっては土をちぎって継ぎあわせるパッチワークの方法を生み出した。京都で色絵の巨匠に出会い、九谷で色絵の伝統を目の当たりにして、「自分の得た技術で何が出来るのか、何をしなければならないのか」を問い自分自身の表現を探し続けてきた。それらが松田のユーモアあるセンスによって前向きに‘華’ある作品が生まれてくることとなったのである。
 本作品は鮮やかに彩られた西瓜の形をしたポットである。西瓜を描いているメキシコの女性画家、フリーダ・カロへのオマージュとしてシリーズ化されたものである。苛烈な生涯を送った女性へのオマージュを女性の愛用品であるポットに写した。

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