Forest
タイトル(よみ) | フォレスト |
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作品名(原題) | Forest |
作家 | 出和絵理 Dewa Eri |
制作年 | 2011年 |
寸法 | 28.0x103.0x20.0cm |
員数 | 5 |
解説 | 出和絵理は、中学の頃には油彩に取り組み、高校生で美大のデザイン科を志望するようになる。その後ファッションや建築などに視野を広げる中で、自らの手でモノ作りができるという理由で工芸科を受験した。石川に生まれ育ったことで身近に存在していた九谷焼の透光性に魅了され、この特性を生かしつつ、以前絵画を制作していたころに思い描いた鑑賞のための作品という視点を重視し、造形に取り組んだ。そして久世建二や伊藤公象といった作家に師事し、自らの表現方法を見出した結果が、美濃とファエンツァという二つの歴史ある陶芸展における受賞につながった。 本作品は、社会の中に立ちつくす人をイメージし、虚実が判別できず壊れそうな存在の危うさを表現しようと試みたものであるという。透光性の高い磁土を、ハンドローラーで0.2ミリという薄さに延ばし、型紙をあてて形を切り取って輪郭を整える。乾燥後、1230度で焼成しその後で接着剤を使い組み立てた。このようなかつてない技法により、重量感を感じさせる「陶磁器」からかけ離れた表現、光や風を感じさせる軽やかさを実現している。第9回国際陶磁器展美濃では、「繊細な技巧に充ち、詩情にあふれ、雄弁に私たちに語りかける」と評され、陶芸部門の金賞を受賞した。 |