城戸保

作家名(よみ)きどたもつ
作家名(英語)KIDO Tamotsu
生地三重県
生年1974

作家解説

城戸保は愛知県立芸術大学にて油画を学びながら、光学的な現象に関心を抱くようになり、独学で写真技術を習得。2002年の初の個展から2010年頃までモノクロの写真を数多く手掛けていたが、2015年頃から明快な色面によって構成されるカラーの写真を制作する。彼が撮影する主な対象は、看板、車、作業小屋といった人工物と、草木などの自然物、そして、両者が意図せぬ形で混じりあう郊外の風景である。モチーフの持つ社会的な意味以上に、色面の構成やそれぞれのレイヤーの重なり、質感の組み合わせに重心が置かれている点が特徴である。例えば、色褪せ錆びたトタンが生み出すざらついた色面の周囲に、鮮やかで繊細な花弁がちりばめられる。そのイメージは、具体的な事物を切り取っていながら、見る者に抽象絵画を眺めるような経験をもたらす。このように、城戸が矩形の内部に色と形、質感を注意深く配置する様は、絵画の制作とも相通じるところがある。

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