イカカゴ 収蔵番号10568
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イカかご、イカドウ
資料名(ヨミ) | イカカゴ、イカドウ |
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地方名 | イカカゴ、イカドウ |
収蔵番号 | 010568 |
使用地 | 木更津市牛込 |
公開解説 | 木更津市牛込地区で収集した、イカかご漁で使用しているかご。イカドウとも呼んでいる。牛込では平成16年(2004)に一度途切れたイカかご漁が復活し、平成29年では9件の漁業者がイカかご漁に従事していた。ロープをはわせ、そこにかごを付けて、海中に沈めておく。一列(牛込では「一カワ」と呼ぶ)約200mほどで、かごは10個付ける。牛込では一人あたり20個と限定している。中に吊るすのはハギ(ヤマハギ)で、漁師各自で山に行ってとってくる。このハギにイカ(標準和名コウイカ、標準和名シリヤケイカ)が卵を産みに来る。産卵のため岸寄りによって来るイカを捕獲する。 漁期は現在、3月15日から5月20日までで、最初コウイカ(牛込ではスミイカと呼ぶ、また浦安ではツノイカ・ハリイカと呼ぶ)が入り、後半になるとシリヤケイカ(牛込、浦安ではマイカと呼ぶ)が入るようになる。商売になるのはコウイカの方であるという。中に吊るす植物はもともとハギを使用していたが、平成28年(2016)のシーズンから、ホウキグサ(標準和名ホウキギ)を使う人も出てきたという。 浦安では、かつてイカモ(イカ藻)と呼ばれるものを海中に入れ、網ですくってイカを捕るイカ網漁が盛んであったが、昭和10年代後半以降、市原市松ヶ島を最初に、市原、袖ケ浦、木更津沿岸では、イカ網漁からイカかご漁へと変わっていったとされている。 なおこの資料は折り畳みのできる工夫がされている。当初は折り畳みのできない型であったのを、漁師の工夫で折りたたんで収納できるよう、また仕掛ける際にも、船上で場所をとらないようになったという。 詳細は、浦安市郷土博物館編、平成29年(2017)、浦安市郷土博物館調査報告第十集『浦安の烏賊網漁』を参照のこと。 |
使用年代 | 平成16年(2004)以降 |
キーワード | イカ網、シリヤケイカ、コウイカ、イカカゴ漁、木更津市、イカアミ、烏賊網 |