花札想四月

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所蔵者宇部市
分類別検索平面
作者粟津 潔
制作年
作品解説木版画
〈花札想〉シリーズの四月にあたる作品。本作のモチーフは、藤である。本作では、画面全体に金が乗せられ、下辺には、深みのある青色のグラデーションを施して、遠景を想像させている。藤の花の一部分や、画面下部に半分埋もれた状態の太陽にオレンジ色を配し、画面全体のリズム感を生み出している。伝統木版画の技術である浮世絵版画では、絵師・彫師・擦師の三者合一で制作され、彫師は絵師が筆で描いた原画を版木へなぞることで、手書き以上に鋭く繊細な線を生み出してゆく。粟津は、この彫師の仕事の例を挙げ、グラフィックの初源は浮世絵版画であるとした。この制作過程から浮世絵版画を「彫刻絵画」と呼び、複製技術によるオリジナル性を裏付けようとした。
サイズ50.4cm×47cm

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