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掘ることは生きること、生きることは掘ること <模型>

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所蔵者所蔵外
資料名(日本語)掘ることは生きること、生きることは掘ること <模型>
Document NameDigging is life, life is digging *model
作者中村 厚子 NAKAMURA Atsuko
制作年2021
設置場所
材質流木、防腐・防虫塗料、接着剤
サイズ
重量
出展第29回UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)、実物制作指定作品プラン
The 29th UBE Biennale - Excellent Sculpture Plan for Full Scale Creation
作家のことば
作品解説頭上の岩盤が崩れるかもしれない不安や葛藤を抱え、
もがき、のたうちまわりながらも、
どうにかして前へ掘り進めよう、出口に辿り着こう。
激しくぶつかり、重なり合い、ねじれ、曲がる。
所々に穴が空き、そこにまた再び流れ込み、垂れる。
エネルギーは止むことなく未来へと永遠に流れ続ける…。

海底炭鉱、常盤湖、秋芳洞。
作者(人、自然)は違えど、どの壁肌にも掘る者の思いやエネルギーが、
痕跡となって生々しく刻まれているように感じ、心が震えた。

これらは横方向に「掘ること」によって作られ、産業・観光資源として宇部・山口の人々の生活と直結してきたことから「掘ることは生きること、生きることは掘ること」というキーワードが浮かんだ。

掘られた穴を凹とするならば、掘る者の思いやエネルギーを凸として形にできないか。関連資料や元炭鉱職員の方のお話も参考に、私は身体を即興的に動かし想像を膨らませる身体ドローイングを通して翻訳し、宇部の海岸で地元ボランティアの方々と拾い集めた流木を用いて形にした。

流木は私が度々用いてきた素材だ。山から川を伝って海へと流れ出る流木は石灰岩を溶かし押し流して秋芳洞を作った水や、石炭の素の姿である倒木を連想させ、流木の曲り(その木の生きた方向)を生かしながら形作る作業は、地盤の様子を見ながら掘り進める炭鉱作業にも共通するのではないか。

常盤湖を目前に、水面下の様子、海底炭鉱や秋芳洞、地元の方々との会話や過ごした時間に思いを馳せながら現地制作した。作品がこの場の背景に潜むもの、未来との繋がりを想起させるものになることを願って。
資料ID22270
旧番号

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