SILENT SKY

分類別検索野外彫刻
所蔵者宇部市
資料名(日本語)SILENT SKY
Document NameSILENT SKY
作者西野 康造 NISHINO Kozo
制作年1999
設置場所片倉公園
材質コールテン鋼
サイズ1020cm×900cm×200cm
重量600kg
出展第18回現代日本彫刻展、宇部市野外彫刻美術館賞
作品解説【作者コメント】いつもという訳ではないが、年齢を重ねるにしたがって空をみつめている時間が多くなったような気がする。そのせいで作品が空にかかわるようなものになったのか、作品がそうだから空を見ている時間が長くなったのかわからないが、今回の仕事は特に空を意識したものになった。空高く風と時が、ゆったりと静かに流れて行く様を少し表現できたかもしれないと思っている。

[Creator’s Comment]While it is not always the case, I seem to spend longer time staring at the sky as I get older. Whether it is because I look up at the sky longer so that my works are more closely related to the sky or the other way round, this work turned out as something particularly mindful about the sky. I feel I might have succeeded in depicting wind and time, gently and quietly flowing high up in the sky.

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高さ約十メートルの鉄柱の上でゆっくりと動いている金色の羽根。造形的にはシンプルなものながら、風に吹かれ、動きを持つことによって、様々な表情を見せる。わずかに弧を描く柔らかい形態の動きは、金属を離れて、生命体を連想させる。羽根は全体として支点を軸に横回転する他に、左右個々が縦回転をするように設計される。チタン合金という軽くて強い素材を使用すること、そして微妙なバランス調整によって、風の方向や強弱に対応した動きを見せる。離れて作品を見た場合、水平を基調とする動きと細い線材とによって、遠近感の取り難い、空にとけていくような印象を受ける。一方で作品の真下から作品を見上げた場合、大きな羽根が縦回転するダイナミックな動きを感じることができる。「今回の仕事は特に空を意識したもの」と言う作者。青空を背景とした作品は、その金色が空の色とコントラストを作り、より鮮明な青空を知覚させる。また、夕方には細いシルエットとなり、夜を呼び込んでいく。作品のゆったりした動きが感じさせる時間。それは、日常を忘れさせるような、はるかかなたへとつながっているようである。
資料ID21595
旧番号161

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