広報268-13-1 沖縄の農業が台湾農業から学ぶこと 大城厚(字XX)

資料ID1573636
種類記録
大項目行政資料 広報誌
中項目企画
小項目国際交流
細項目台湾
資料名(別名)
資料内容はじめに
台湾視察を終り、沖縄の熱帯果樹栽培の方向性を考え、この報告書を書くに当り、もう一度台湾農業の特徴と基本方針について今回の視察を通し見聞したことを簡単にまとめてみました。

台湾熱帯果樹の
特徴と基本方針

(1)台湾農業の概要と特徴
台湾は南北約360キロメートル、東西最大幅140キロメートルで面積は沖縄の16倍となっています。
また、台湾の面積の5分の3は亜熱帯地で、残り5分の2が熱帯地であるかと思うと、3000メートルをこす山が多く地域によっては冬に雪もふり、気温の差が激しい国である。
①第1番目の特徴として、台湾中部を中心に、中央山脈から西側の広大な平野と海抜1000メートル以上の高地を利用した熱帯果樹から温帯果樹栽培の確立です。
つまり、立地条件の多様性により、同一品種の収穫が平地から高地へと移り、収穫期間の拡大を可能にしている。(周年出荷体制技術を確立している)
②経営規模の大きさと、立地条件の多様性を生かした適地適作栽培を実施している。
③台湾農業にしめる果樹の割合が高いため、各試験機関の成果が多く、これが農家の経営の中でうまく生かされている。
④中央山脈のおかげで、台湾中部方面を中心に台風の被害が少なく、果樹栽培の立地条件に恵まれている。
⑤熱帯果樹の品種については、多種多様な品目があり、それぞれの品種の特長などの知識が深いこと。
⑥マンゴーの花芽分化については、花芽分化期に雨がとても少ないとのことであった。
そのことは、樹体内のC/N率(炭素率)の割合が高くなり、花芽がつきやすい気象条件であるように見うけられた。
以上のようなことは、私が台湾視察において見聞したことを私なりに台湾熱帯果樹栽培の特徴として上げてみました。
(2)台湾果樹農業の基本方針
台湾果樹農業の基本方針としては、主に台湾国の各試験機関を視察した時、聞いたことを上げてみました。
①栽培技術の改善(土作り、樹形については低木栽培=ワイ化)
②生産コストの低減。
③品質の向上。
国が豊かになり、食べ物があまり消費者が選ぶ時代である。
④収穫期間の拡大。
豊作貧乏にならない対策。

沖縄の熱帯果樹栽培
(マンゴー栽培に思うこと)

今回の視察で台湾の熱帯果樹栽培をみて沖縄熱帯果樹栽培と比較した場合、次のことを思う。
①栽培規模が小さく、亜熱帯であり、マンゴーの生育適温からみると、気温が低く、また開花期に雨も多い。
②栽培方法については、経験が浅く、農家や各研究機関が一体となって、研究していかなければならない課題が多い。
③台風や北風等の災害が多く、その対策のためにハウスの強唐を強くしなければならない。
④ハウス施設栽培であり、生産コストが高い。
⑤栽培の経験が浅く、隔年結果している園が多々みられる。
以上が、台湾を見てきて、もう一度、沖縄の熱帯果樹栽培を考えての感想です。
そこで、沖縄の熱帯果樹栽培の方向性について私が考えるには、次のことがいえます。
※栽培面
①作物の生理生態をよく理解し立地条件、地域性をいかした栽培、つまり、木の性質、品種の特性をよくした上で、沖縄独特の栽培方法を農家の方一人ひとりが身につけ、研究していかなければならない。
②花芽分化については、樹体内養分をうまくコントロールし、ハウスの屋根かけを早い時期に行って花芽分化を促進させる。
③品種については、先進地である台湾の動きをよくみる。
※経営面
マンゴー栽培は、収益性の高い農業とされているが、施設導入型農業であるので、ハウス導入時の多額の出費。未収穫期間の対策など、短期間に多額の出費がある。その対策はどうするかが1番の問題である。
※流通面
すべての作物にいえることだが、今の時代は飽食の時代といわれている中、生産が増え、供給が増え、円高ドル安という時代の変化で輸入品が安く、輸入青果物の急激な増加がみられる。そのようなことから、マンゴーの市場での価格についても、量の多い外国産マンゴーの価格が基準となる。
そこで、いくらかは外国産マンゴーの価格に左右されても、沖縄産マンゴーは、外国産マンゴーとは違うぞ!という差別化商品として位置づけることが流通面での1番の課題だと思う。
まとめ
以上のことは、私が台湾視察において台湾の条件のよい熱帯果樹栽培や長い歴史、大規模栽培植物の生理生態を利用した栽培をじかに見聞し、それを沖縄の熱帯果樹栽培の現状をふまえ私自身の考えをまとめてみました。なにぶん経験の浅い学生の身であり、勝手なことを書いたかもしれませんが、どうかご配慮して下されば幸いです。
なお、今回の視察研修に私のような者をお仲間に加えていただいたのみならず、視察報告をさせていただき、役所、農協、善及所、並びにご一緒に参加して下さいました先輩方へあつくお礼申し上げ、私の研修報告を終りたいと思います。
キーワード台湾・視察・果樹
総体1広報とみぐすく 268号 1988年 (昭和63年) 7月
総体2広報とみぐすく 合冊版 第 4巻 掲載
総体3
国名
都道府県名
市町村
字
市町村2
字2
場所名
時代・時期昭和_戦後_復帰後
年月日(始)
年代(西暦)1980年代
年月日(和暦)(終)
年代(和暦)昭和60年代
始期(年・西暦)
始期(年・和暦)
始期(月)
始期(日)
所蔵館豊見城市歴史民俗資料展示室
受入元豊見城市役所秘書広報課
利用時表示名とみぐすくデジタルアーカイブ_id=1573636
出典1広報とみぐすく 268号 1988年 (昭和63年) 7月
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出典2広報とみぐすく 合冊版 第 4巻
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関連1豊見城市史第5巻社会と文化・教育編 > 3 産業 > 2 一次産業 > 05 果樹栽培
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資料状況テキストデータ、画像、写真
資料状態概要・テキストデータ「タイトル」(市史編集員により翻刻済み)
・テキストデータ「説明」(AI-OCR→学芸員で確認)
・画像(平成23~24年度スキャニング済み)
・写真(紙面上の写真はデータ別途)
収納分類14首長部局
収納分類24_02総務部門_02秘書広報課
収納分類34020205広報・公聴
収納分類4402020501広報誌

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