重要文化財渡辺崋山関係資料 渡辺崋山「日月大黒天図」

日月大黒天図

指定区分重要文化財
作者渡辺崋山 作者
員数1幅
材質紙本淡彩
制作年代天保11年(1840)
法量 縦(cm)59.8
法量 横(cm)23.2
解説落款に「是十月、阿母君所夢也。命児登寫之。時十一月朔子謹記」とある。ある夜、崋山の母、栄は日月大黒天を夢に見た。崋山が蟄居を命ぜられ、江戸から田原へ来て寂しく貧しい日々の暮らしの中で見た夢である。その大黒天の姿は頭巾をかぶり、左肩に大きな袋を背負い、右手に打出の小槌を持ち、米俵を踏まえるという、お決まりの姿である。渡辺家も田原へ来てから10ヶ月が経ち、暮らしも落ち着いてきた。平和な日々を夢見た母の依頼により描いたものである。大黒天のにこやかな顔と衣線画が東洋画独特の太い線で表され、さらにおめでたい太陽と月が同時に空に見られるという背景を加え、ほのぼのとした家族愛を見る者に感じさせている。

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