ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー

作者名欧文Joseph Mallord William TURNER
生没年1775 - 1851

略歴・解説

カスパル・ダーヴィト・フリードリヒと並んで、ロマン主義的風景画の最高峰に立つ英国の画家。ロンドンの理髪師の子に生まれる。早くから画才を発揮し、14歳でロイヤル・アカデミーの美術学校に入学。まもなく水彩画を同アカデミーの展覧会に初出品し、1802年に正会員となる。初期に学んだ水彩画の制作は、油彩画の制作とともに生涯を通してつづけられることになる。1802年に第1回ヨーロッパ旅行、1819年にイタリアを初めて訪れる。以後再現的に描写された対象が、眩い光と輝かしい色彩に溶けこむようになり、時には幻想的な表現にまでおしすすめられている。1840年代には周期的にヨーロッパ各地を旅したが、とりわけ崇高な山景を誇るアルプスに心ひかれ、スイスを歴訪して多くのスケッチをのこした。また版画も手がけ、『研鑽の書 Liber Studiorum』と称する版画集も出版している。約2万点をかぞえる彼の作品は、死後国家に遺贈され、現在テート・ギャラリーのクロア・ギャラリーの所蔵となり、一般に公開されている。

1996年『静岡県立美術館コレクション選』、p. 172

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