式部輝忠

作者名よみしきぶてるただ
作者名欧文SHIKIBU Terutada
生没年? - ?

略歴・解説

室町時代(16世紀半ば)の漢画家。仲安真康(ちゅうあんしんこう)、祥啓(しょうけい)ら室町時代中期の鎌倉で活躍した画家の作品を学び、北条長綱(早雲の三男)下の小田原狩野派との密接な係わりを通じて狩野元信様式を取りいれ、独自の様式を形成した関東の画家。かつてはその使用印が「龍杏」と誤読されたため、その名前で通称され、同印は江戸時代を通じ祥啓の使用印と考えられることが多く、その後も仲安真康や祥啓と混同された。《四季山水図屏風》(サンフランシスコ・アジア美術館蔵)、《四季山水図屏風》(静嘉堂文庫美術館蔵・重要文化財)、《巌樹遊猿図屏風》(京都国立博物館蔵・重要文化財)など非常に個性的な秀作を遺す。
当館蔵の《富士八景図》は、その活躍期を知る指標となっている。また、「式部」なる絵師が駿府(現在の静岡市)で活動していたことを示す当時の史料が紹介されており、注目される。

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