桑山忠明

作者名よみくわやまただあき
作者名欧文KUWAYAMA Tadaaki
生没年1932 - 2023(昭和7 - 令和5)

略歴・解説

名古屋市に生まれる。1956(昭和31)年東京芸術大学日本画専攻を卒業。1958(昭和33)年渡米してニューヨークに定住。1961、62(昭和36、37)年のグリーン・ギャラリーでの個展を皮切りに、以後アメリカ、ヨーロッパ、日本等の画廊で発表を続ける。ミニマルアート、モノクローム絵画、幾何学的抽象絵画などの文脈で評価されてきた。 初期作品では、水平・垂直方向の銀箔の帯が特徴的である。顔料や箔の使用は日本画のテクニックによるものと考えられる。1961(昭和36)年から、矩形キャンヴァスによる一様な色面が複数個並置される。1965(昭和40)年より、並べたキャンヴァスの境や縁に細長いクロム金属が配され、作品はクールな相を呈する。1970(昭和45)年からはメタリックのアクリル絵具が使われる。1980(昭和55)年前後から厚みを持ったハニカムボードと和紙が支持体となり、三角形のフォーマットが登場。画面も荒いマチエール造りが目立ち、重量感を帯びる。1984(昭和59)年-1985(昭和60)年には、異なる色彩のボード群が重ねられ、縦横斜めにあるいは屏風状に組み合わされたりする。85年にはまた、北九州市立美術館でそれまでの約4半世紀の画業の回顧展が開かれた。

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