エマニュエル・フレミエ

作者名欧文Emmanuel FRÉMIET
生没年1824 - 1910

略歴・解説

パリに生まれ、同地で活躍した19世紀ロマン主義の彫刻家。彫刻家リュードの甥にあたり、弟子となった。動物彫刻家バリーにも影響を受け、初めは動物彫刻の大家としてスタートし、主に小彫刻の制作を行った。大きなサイズの作品の制作を始めたのは1860年代後半からで、1869年の《ルイ・ドルレアン》は1870年のサロンに出品された。これがきっかけとなって、1872年の終わりに《ジャンヌ・ダルク騎馬像》(1872-74、1899年改作)の注文を受けることとなった。この作品にはヴェロッキオを思わせるものがあり、1860年代のフランスの若い芸術家たちによって紹介された、クァットロチェントのイタリア彫刻の影響が現れている。代表作《女を連れ去るゴリラ》(1887、ナント美術館)、《オランウータンとボルネオの未開人》(1895-96、パリ、自然史博物館)では、解剖学と博物学的な知識を駆使し、人間と野獣の闘争をドラマティックに表現した。忠実な歴史的再現性と異国趣味、自然の驚異を強調した作品で知られる。パリで没。

1994年『ロダン館』、p. 176

この作者の資料一覧[全1件]

件ずつ表示

PageTop