象嵌飛鉋カラカラ

写真提供先:那覇市立壷屋焼物博物館

カラカラ

大分類4章 おたのしみとおもてなし
中分類食器(飲む・注ぐ)
解説本体の真ん中に泡盛を入れるための口がある独特の姿の徳利です。17世紀頃の初期のカラカラは飴釉・灰釉などを施しただけのシンプルな美しさのものでした。18世紀頃から飛鉋(とびがんな)文様や釉の流し掛け、鎬文(しのぎもん)、赤絵など多彩な技法を駆使した楽しい器種となったようです。
カラカラは沖縄だけでなく薩摩焼にもある酒器であり、薩摩(鹿児島県辺り)での呼び名もカラカラです。特に龍門司焼(りゅうもんじやき)の緑釉(りょくゆう)の流し掛けのカラカラなどは、壺屋焼のカラカラと非常によく似ていて影響関係が考えられます。壺屋焼のカラカラは泡盛を入れる中央の口の頸が短いのに対し、薩摩焼のカラカラは頸がかなり長いので見分けがつきます。南九州と琉球の共通文化としても興味深い酒器です。

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