歌川豊国

作家名(ヨミ)うたがわとよくに
出身地江戸
生年月日(西暦)1769
生年月日(和暦)明和6
没年月日(西暦)1825
没年月日(和暦)文政8

略歴・解説

 父親は江戸の芝神明前の人形作り師。天明(1781−89)中頃に歌川派の開祖・豊春に入門した考えられている。多くの浮世絵師と同様、はじめは版本の挿絵を描いたようで、天明末期刊行の黄表紙(時局・世相を滑稽かつ洒脱に表現した、江戸時代の大人向け小説。黄土色の表紙で、挿絵が多い)の挿絵が最も早い作品。寛政(1789−1801)には一枚絵の制作にも取りかかる。ごく初期の作品には美人画が目立つが、間もなく役者絵にも着手し、寛政6年からはじまった「役者舞台之姿絵」のシリーズが当たって、役者似顔絵師としての位置づけを確実なものにする。以後も時代の好みを反映させた画風で役者絵・美人画・挿絵の各方面で活躍し、同時代絵師が次々に世を去ったのも影響して、当代一の人気浮世絵師となった。また、弟子の育成にも力を注ぐ。幕末に一大流派となる歌川派の基礎を作った功績は大きい。

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