市川団十郎の館金剛丸照忠

法量(幅)㎜504
法量(高さ)㎜358
公開解説 描かれているのは九代目市川団十郎演じる館金剛丸照忠で、歌舞伎十八番(七代目団十郎が定めた市川家に縁の深い演目)の一つ「暫」の主人公である。若く美しい男女が悪人らに言いがかりをつけられ、「あわや」というところで、金剛丸が「しばらーく、しばらくしばらく、しばらくーうー」といいながら登場し、悪人らを退散させるというあらすじとなっている。
 江戸時代には十一月の顔見世にとりいれられるのが通例となっており、一時上演が絶えていたが、元治元年(1864)に九代団十郎(当時は河原崎権十郎)が復活させた。押絵に描かれているは、明治11年(1878)11月に新富座でおこなわれた公演で、「東花一座顔見世」という題で上演された。役名は明治期までは流動的であった。現在では主人公を鎌倉権五郎景政として上演されることが多い。豪快な衣裳も見どころとなっていて、衣装の袖に白く染め抜かれた紋は市川家の三升紋であり、柿色も市川家の色である。

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