中村鶴蔵の大藤内景成

法量(幅)㎜504
法量(高さ)㎜358
公開解説 描かれている二代目中村鶴蔵演じる大藤内成景は、能の「夜討曽我」には、吉備津彦神社(現・岡山県岡山市)の神主で、曽我兄弟の夜討ちの様子を怯えながら滑稽に伝える人物として登場する。鎌倉時代の武士曽我十郎・五郎兄弟が父の仇・工藤裕経を討とうと狙う「曽我物」は、能、人形浄瑠璃、歌舞伎などで演じられ人気を博していた。押絵になったのは、明治14年(1881)6月より新富座で上演された「夜討曽我狩場曙」だろうか。この時、大藤内を演じた鶴蔵は「少し心の入レ方が違ひはせぬか」という手厳しい評価をされている。
 はめ込み絵は欠けているが、奉納当時に描かれたと思われるもののうち、佐竹永湖の描いた「吉備中里のゆべし」は押絵行灯にはめられていない状態で当館に所蔵されている。大藤内が吉備津彦神社の神主であることから、この絵がはめ込まれていた可能性が高い。

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