助高屋高助の為朝(大分県)

法量(幅)㎜504
法量(高さ)㎜358
公開解説 描かれているのは明治14年(1881)に市村座で上演された「弓張月源家鏑箭」の登場人物で、四代目助高屋高助が演じる鎮西八郎為朝である。羽織には源氏を表す笹竜胆の紋が入っている。この演目は、曲亭(滝沢)馬琴の読本「椿説弓張月」を原作にしており、八丈島に流された源為朝が琉球に渡って活躍する冒険物語である。なお、「椿説弓張月」は、三島由紀夫によっても歌舞伎化され、昭和44年に八代目松本幸四郎が為朝を演じた。
 はめ込み絵は川端玉章の「宇佐八幡宮釣灯籠と鳩」である。為朝は、十三歳のときに父に追放され、自ら鎮西の惣追捕使と称して九州各地で戦っており、宇佐八幡宮のある大分県には為朝の伝説も残っている。

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