中村宗十郎の楠正成(兵庫県)

法量(幅)㎜504
法量(高さ)㎜358
公開解説 押絵に描かれているのは、三代目中村宗十郎が演じる楠木正成である。演目は不明であるが、歌舞伎や人形浄瑠璃では、南北朝時代の軍記物「太平記」を題材にした太平記物が多く劇化された。なお、「楠木正成」の名称が使用されるのは明治時代に入ってからで、太平記では「楠正成」と表記される。楠木正成が胸に抱いている巻物は、正成が肌身離さず持っていたという観音経の経巻であろう。赤坂城の戦いにおいて、追手が射た矢がこの経巻に当たり正成の命を救ったという伝説が残っている。
 はめ込み絵は川端玉章の「須磨浦と鶴」。兵庫県神戸市にある須磨浦は、古代より景勝の地として知られており、平安時代の歌人・在原行平も歌を詠み、松尾芭蕉も句を残した。楠木正成が湊川で足利尊氏軍に敗れ、自害したことにちなみ、兵庫県が題材とされている。

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