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「パテ・シュール・パテ」カップ&ソーサー、プレート
タイトル(よみ) | 「ぱて・しゅーる・ぱて」かっぷ&そーさー、ぷれーと |
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作品名(原題) | Tasse mit Untertasse und Teller“PATE-SUR-PATE” |
作家 | ローゼンタール Rosenthal |
窯名 | ローゼンタール |
制作年 | 1899-1906年 |
員数 | 18 |
解説 | ローゼンタールは比較的新しい窯ということもあり、ヨーロッパの磁器の伝統にこだわりすぎない、現代的で斬新なデザインが特徴となっている。とりわけ器は、装飾と形態の両面において、シンプルであり抑制されており、機能性を重視した中にも創造性があふれている。スタジオラインというシステムでは、各国の一流アーティストにデザインを依頼。その顔ぶれは、サルバドール・ダリをはじめ、ビヨルン・ヴィンブラド、ジャンニ・ベルサーチなどである。 設立当初から20世紀初頭にかけてのローゼンタールの作品の特長として、「パテ・シュール・パテ」を使用している点、モチーフに風景やエキゾチックな動物を用いる点が挙げられる。この「パテ・シュール・パテ」は、当時のローゼンタールで大変流行していた。しかし、ハノーバーのケストナー美術館で行われた展覧会図録によると、本作品のようにシリーズ名として「パテ・シュール・パテ」と名の付けられている製品は、実際には型に流すか押したもので、スリップ液による絵付けではないと思われる。 本作品は、形態の上ではいたってシンプルでありながら、図案の面で素晴らしいデザイン性を持ち合わせている。上下に細く伸びた藤を思わせる植物と、周囲を飛び回る蜻蛉といったモチーフの用い方は、ジャポニスムと呼んで過言ではない。 |