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一の谷・屋島合戦図屏風

資料名(ヨミ)イチノタニ・ヤシマカッセンズビョウブ
大分類美術工芸
中分類絵画
小分類掛幅
作者名狩野派
作者名(ヨミ)カノウハ
時代・時期近世
成立年代(始)江戸時代
解説一の谷(右隻)、屋島(左隻)で繰り広げられた源平合戦の場面を描く。平安末期から鎌倉初期にかけての源平争乱を、平清盛を中心とした平氏一門の興亡を軸に描いた平家物語を題材にする。高い位置からの俯瞰的な構図をとり主要な場面を各所に配置する。白い幟が源氏軍、赤い幟が平氏軍で、両者の武者軍団や船団が各所に集団的に配され、金雲が場面の展開をうながし、登場人物は細かな筆致で詳細に描かれる。同様の合戦図屏風はいくつか知られているが、本図は緑青と胡粉を使った白波がたつ海波表現や海岸線に銀泥のくくりを入れた湾形、金雲構成の特徴からみると京都・誓願寺本の系統と考えられる。一の谷合戦図では、源氏の義経に武蔵坊弁慶が案内人を連れてくる様子、鵯越えの坂落し、屋島合戦図では那須与一の扇の射落図、義経の弓流しなどの有名な場面が描写される。
参考文献『-美の遺産-松平不昧 茶の湯と美術』(松江歴史館、2016年)

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