時代絵屏風

資料名(ヨミ)ジダイエビョウブ
資料名(英訳)Paintings of Old times folding screen
資料番号29-02-033
大分類美術
中分類絵画
小分類日本画
所蔵館小松市立博物館
寸法縦1510×横3345mm
制作年代1895(明治28)年
技法日本画
公開解説この屏風は六曲一双で、一方に「安宅之関勧進帳」、一方に「静御前之舞」を描く。「乙未(きのとひつじ)仲春、慶友人需」の銘があることから、光一の円熟した時期、明治28年(1895)の時の作品であろう。前者の図は、義経主従と関守富樫の対決で、弁慶が勧進帳を読み上げている名場面。時は文治3年の春。後者の図は、鎌倉において、頼朝の前で舞を強要され、夫義経を恋慕する静御前の舞姿。頃は同年紅葉の秋。春秋一対で、一連の物語が流れ、さらに、小松市にとってはゆかりの深い場面である。作風は大和絵風の中に琳派の趣(中央に流れる光琳様の川の流れなど)をうかがうことができる。両画面には、それぞれ16人の人物が描かれているが、一人一人の表情、姿、顔の描写など実に優れている。金の雲割によって、画面の引き締めと画面を発展・想像させる効果が十分に発揮されている。また春秋の自然描写にも非常に優れ、作者光一が、特に人物・花弁をよくした画家であったといわれることがうなずける。
署名・年記左双:「乙未仲春 應友人需 靖々光一」朱印
制作者靖々光一

PageTop