鳥越の竹細工 ろうしめかご

蝋絞め籠

★資料名(よみ)ろうしめかご
資料登録番号090245
資料種別実物
分類鳥越の竹細工
材質・形状竹製(スズタケ)
サイズ35.5cm×34cm、角の長さ32cm
地域岩手県二戸地方
作者名柴田辰治 氏
解説かつて二戸地方で盛んだった漆蝋(うるしろう)の生産に使われた道具です。胴木(どうぎ)と呼ばれる太い木材と木槌(きづち)で圧搾(あっさく)して蝋を絞り出すとき、粉状にして蒸したウルシの実を入れる容器として用いられました。まず、蝋絞め籠を胴木の中心部に開けた穴に入れ、その周辺にコマやヤ(クサビ)を挿し込み固定します。そして、木槌でヤを打ちこんで籠に圧力をかけ、蝋を絞り出しました。

二戸地方は古くから生漆(きうるし)の産地として知られ、その採取や浄法寺塗(じょうぼうじぬり)の生業に係わる人々の生活を理解する資料群「浄法寺の漆掻(うるしか)きと浄法寺塗の用具及び製品」3832点が昭和61年度に国の重要有形民俗文化財の指定を受けています。また、平成8年度には「日本産漆生産・精製」の技術が国の保存技術に選定され、二戸市に事務局を置く「日本うるし掻き技術保存会」により、今日も「うるし掻き」の技術継承と「漆」の確保が図られています。
平成18年度には、藩の統制のもと当地の重要な産物としてウルシの木の実から漆蝋(うるしろう)を生産していた歴史を示す資料群「二戸地方の漆蝋関係資料」一式が県の有形民俗文化財に指定されました。
今日の私たちは、パラフィンを原料とする安価な「(西)洋ロウソク」を「ロウソク」と呼びます。そして、古くから日本に受け継がれてきた技術をもって製作され、希少価値が高いために土産物としての性格が色濃くなってしまったロウソクを「和ロウソク」と呼び区別しています。和ロウソクの原料には、ウルシやハゼノキの実を圧搾して採取する木蝋(もくろう)が使われていました。しかし、大量生産が可能な西洋ロウソクの普及、照明器具の変化などの事由で和ロウソクの需要が減り、大正時代末期頃を境に、当地の漆蝋生産もまた衰微していったといわれています。

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