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天之八衢
| 資料名(ヨミ) | アメノヤチマタ |
|---|---|
| 技法 | 紙本著色 |
| テーマ | 岡倉天心ゆかり |
| 時代 | 昭和 |
| 解説 | 胸をあらわに決然とした表情の女神と、逞しい肉体に槍を構えた男神が、金色の雲海の上で対峙している。これは古事記・日本書紀の天孫降臨の場面を題材にしたもので、1939(昭和14)年の再興第26回院展に出品された。歴史画に定評のある安田靫彦(1884-1978)による、流麗な線描と豊かな色彩を堪能できる一品である。<BR> 本作の元となるのは、靫彦や横山大観ら当時一流の画家によって制作された「肇国(ちょうこく)創業絵巻」である。絵巻では、靫彦は多くの武装した神々を登場させ、男女の神は挿話的存在に留めている。女神も襟に手を掛けただけで、大胆な表現を避けているのは、やはり、絵巻が宮家への献上品であったからなのだろう。<BR> しかし、靫彦の心にはこの時から、男女の神の問答に焦点を絞り、自由に描きたいという思いが芽生えていたのだろう。本作『天之八衢』の発表は、それから数ヶ月後のことであった。 |
| 資料ID | 4571 |
