Fulcrum with Time and Space/Flying-off Momentary

OwnerUbe City
Search TypeOutdoor Sculpture
Japanese Title時空の支点/飛び立つ時
Artist生形 貴春 UBUKATA Takaharu
ExhibitionThe 19th UBE Biennale
PlaceOther Places
MaterialStainless Steel
Year2001
Size605cm×1125cm×210cm
Weight2700kg
Concept【作者コメント】この作品の重量は約2.7tですが、地面から30°斜めに伸びる黄色い円筒の方にはその10倍のムーブメント(回転する力)が掛かっています。その力を一点で支え続ける構造は実験的で興味あるものでした。目に見えない糸で引っぱり合っているような緊張感と空間を演出しています。飛行機が滑走から離陸し飛び上る瞬間のようなダイナミックな力と快感の姿です。我々人類の歴史も希望と緊張感、過去の重荷と未来への夢を乗せて飛び発ったばかりです。

[Creator’s Comment] The work weighs about 2.7 tons, but the yellow cylinder extending at the angle of 30 degrees from the ground supports the movement (rotating force) with the load ten times more than the weight. To come up with a structure to support the force at a single point was an experimental but exciting challenge. The work produces a space of tension, like there are invisible threads pulling objects in different directions. The dynamic force and liberating sense of the space is like the moment an airplane takes off the ground and becomes airborne. Our human history has also just taken off, fully loaded with hopes, tensions, burdens of the past, and dreams for the future.
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高さ6メートル、長さ約11メートルのV字形をしたステンレスの彫刻。これだけの大きさのものを重力に抗して、地面に接する1点で支えることから強い緊張感が発生する。逆にこの姿勢を維持する彫刻によって、周囲の重力が変容しているような感覚、作品が重力を振り切って飛び出していくような感覚をも生みだしている。もちろん、地球上にあるからには、重力から自由になれることはない。この作品もあくまで地面に支えられている。むしろ、制作においては大きな制約として立ちはだかるものである。しかし、黄色の円筒2本が上側(空側)でつながれることによって、先の方が空へと浮き上がっていくように見える。一方で地面と接する個所の上には、太く短い円筒が置かれており、地面との接点はこの部分によって浮き上がりを押さえつけられているように感じられる。さらに、浮上しようとする部分には軽い感覚を誘うライト・イエローが塗装され、同時に塗装することで金属の物質感(重量感)が喪失される。沈下しようとする部分の表面は粗く研磨されて、物質感を主張する。「飛び立つ」作品イメージを形成するのは、現実の中で重量を支えるための緻密な構造計算のほかに、さまざまな作品要素を構成する力によってとなる。
Document ID21610
Source第19回現代日本彫刻展 毎日新聞社賞

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