栗木義夫

作家名(よみ)くりきよしお
作家名(英語)KURIKI Yoshio
生地愛知県瀬戸市
生年1950

作家解説

1981年、愛知県立芸術大学大学院彫刻専攻修了。主に鉄と陶を用いて、曖昧な記憶のようなものを視覚化した彫刻を制作。その作品のフォルムは、生活用品を思い起こさせる一方で、道具であることから離れた抽象的なイメージにすり替わる。硬さと柔らかさをあわせもつ、鉄と陶という異質な素材の組み合わせに、栗木独特の感覚が窺える。父は藤井達吉と縁の深い瀬戸の陶芸家・栗木伎茶夫で、兄には現代陶芸の著名作家・栗木達介がいる。陶芸の家系に育った栗木だが、一貫してファインアートの世界で作品を発表してきた。ただし、その根底には、手で触れ塑造していく陶芸の触覚的な感覚が見て取れる。ドローイングのような平面のイメージを立体と組み合わせ、インスタレーションとして展開する手法において、栗木の彫刻は、1980年代以降の欧米に登場した彫刻の流れのなかに位置づけられる。また、奈良美智、杉戸洋、森北伸らのように、1990年代以降の愛知のアートシーンによく見られる、平面と立体を自由に組み合わせた空間を展示するインスタレーションのスタイルの源流に位置づけることができる。

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