Glove Stand

作家名栗木義夫 KURIKI Yoshio
制作年2008年
技法、素材鉄・陶/油彩、画布
寸法200.0×200.0×280.0(インスタレーションサイズ)
分野インスタレーション(日本)
所蔵作品登録番号JI202200001000
解説栗木は同タイトルの作品を数点発表している。「Glove」は野球などで用いる素手にはめるグローブを指し、栗木によれば、素手ではなく一枚厚い布を隔てて物に触れる感覚をイメージしており、「Stand」は本作品の台の部分あるいはその形状を示している。また栗木がしばしばモチーフに用いる箒を思わせるかたちは、カーテンを束ねるタッセルの形状に由来するという。カーテンタッセルはカーテンを束ねてぶら下がるものだが、本作品でタッセルに由来する箒型のオブジェは自立しており、床とテーブルの上に同じかたちが繰り返される。こうして日常風景のなかの道具は自立した別の室内風景を形成し、背景にかけられた絵のモチーフの形とも呼応する。本作品は、栗木が2008年当時所属していた新制作協会の「第72回新制作展」に出品された。オーソドックスな彫刻が主流である同協会内で、本作のように絵画を含むインスタレーションは異例であり議論を呼んだ。その後2012年に栗木は同協会を退会し、より自由な形式で作品を展開するようになった。本作品は、その契機となった作品といえる。

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