サムネイル画像/Thumbnail Image

絵画

作家名ジョアン・ミロ Joan MIRÓ
制作年1925年
技法、素材油彩、画布
寸法97.0×130.0
分野絵画(海外)
所蔵作品登録番号FO199400002000
解説1918年から23年まで細密な写実絵画を描いていたミロは、1923年の末に一転して想像力の世界を追求するようになった。彼は一般に色彩豊かで賑やかな幻想の画家として知られるが、1924年から1927年までの作品の大半は、青または褐色で一面をおおわれたモノクロームの空間と、その中を漂うごくわずかな形、線、点や文字だけで構成された。それらは、イメージや観念の最初のきざしが生まれようとしている心の中の世界を映し出しているかのようである。1924年夏に友人のミシェル・レリスにあてた手紙の、「ただ線だけで描かれた絵の方が、色を塗り込めた絵よりも、はるかに率直に精神を揺さぶることに気づいた」という一節が物語るように、この時期のミロは、表現手段を極限まできりつめることによって、見る者の心を鋭くえぐるような衝撃を生み出そうとしていた。

PageTop