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消失に向かう地点の青

作家名サム・フランシス Sam FRANCIS
制作年1958年
技法、素材油彩、画布
寸法182.8×238.7
分野絵画(海外)
所蔵作品登録番号FO199300003000
解説サム・フランシスは抽象表現主義の第二世代の画家に位置づけられている。第一世代のポロックは、滴り落ちる絵具を直接キャンヴァスに振りまくポアリングという技法を創始したが、純白のキャンヴァス上を絵具の飛沫を四方八方に飛び散らせたこの作品にも、その影響が現れている。1950年代前半のサム・フランシスの作品は、抽象表現主義の特徴のひとつである画面の均一性(オールオーヴァーネス)を保持していたが、この作品ではそれが失われ、地と形象が明確に分離して白地の上に抽象的な形象が浮かぶ。白い地を広く残したり、絵具を滴り落とす描き方は、明らかに日本美術からの影響によるものである。無限の空間に形象や色彩が誕生、成長し、やがて消えていく宇宙的なドラマの一コマのようである。

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