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青衣の少女

作家名藤田嗣治 FUJITA Tsuguharu
制作年1925年
技法、素材油彩、画布
寸法55.0×38.0
分野絵画(日本)
所蔵作品登録番号JO199000004000
解説1920年、藤田は白色に墨線による線描を生かし、人間の皮膚の質感を追求した裸体画を発表した。輪郭を描いたのちに、淡く白色を重ね、陶器のように滑らかで内面から光る乳白色を生み出した。この作品には、1920年代のこのような特質がはっきりと現れている。色彩が抑制された画面には、静謐な空気が流れ、白い背景に座す少女は清楚である。ドレスや毛皮、本などの装いはその上品さを引き立てている。繊細な線と淡い彩りからなるドレスや毛皮の柔らかな質感もまた、少女の可憐さと調和している。一方で、少女の黒髪は白地に対照的に浮かび上がり、毛皮の先端と呼応して画面の引き締めに成功している。黒く大きな瞳は印象的で、肖像画として少女の個性が感じられる。華々しくフランス画壇に登場した藤田には、上流社交界や文化人からの肖像画の依頼が殺到した。

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