大島の黎明

作家名伊東深水 ITO Shinsui
制作年1916年
技法、素材紙本着色
寸法156.0×76.6
分野日本画(日本)
所蔵作品登録番号JJ198900001000
解説深水20歳の1918年、報知新聞社主催新進日本画家展覧会に出品された作品である。伊豆大島の風俗に取材し、再興第3回院展(1916年)に入選した《乳しぼる家》の一部を拡大・改変したものであるが、画法に大きな変化がみられる。前者がかなり緻密で写実的に描かれているのに対して、この作品では大胆な意匠化が図られている。前面に雲母が配されて装飾性が高められ、版画の雲母摺りの効果を絵画に応用したのかもしれない。同様の手法は小林古径の《雨》(1917年)でも試みられている。画面全体を覆いつくす色線は、今村紫紅らの南画的手法の影響の現れでもあろう。また、片ぼかしの手法もところどころで試みられている。深水はここで完成した様式を確立したわけではないが、因習にとらわれることなく次々と実験を試みた、大正期の若き画家たちの意欲の表れを見ることができるであろう。

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