月の兎

作家名安田靫彦 YASUDA Yukihiko
制作年1934年
技法、素材紙本墨画淡彩
寸法53.3×1500.0
分野日本画(日本)
所蔵作品登録番号JJ198800010000
解説『今昔物語』本生潭に収められた説話に取材した靫彦の絵巻の代表作で、1934年の第21回院展に出品された。直接の作画動機は、大正期に良寛の書を得て彼の旧居を訪ね、《五合庵の春》(1920年)を制作するほどに深く傾倒した良寛の長歌とその反歌「あまのはらとわたる月の影みれば心もしぬに古へおもほゆ」にひかれたためという。50尺に及ぶ長巻の巻頭には良寛様の書体で「天雲のむか伏すきはみ、たにぐくのさ渡る限り」に始まる良寛の長歌が置かれる。《鳥獣戯画》を思わせる動物たちの動きの的確な描写、簡潔な構図、優しい流れるような描線、悠揚とした大きなリズムを感じさせる画面展開など、この画家のさまざまな特質が凝集した作品となっている。

PageTop