JO197700007000_000000_001, 0000/00/00撮影, Public Domain

厨房具

作家名高橋由一 TAKAHASHI Yuichi
制作年1878-79年
技法、素材油彩、画布
寸法42.3×60.5
分野絵画(日本)
所蔵作品登録番号JO197700007000
解説由一は1874年頃より「卑近な事物、つまり誰にでも、よく判りよいもの」(平木政次)を対象に一連の静物画を写実的に描いている。斜め上方から見下ろした構図は由一の静物画の特徴であり、まったく同一の空間設定は、1876年2月4日の天絵社月例油画展に出品された《鱈梅花》にも見られる。複雑に重ね合わされた各種厨房具の配置方法や陰影のつけ方などから空間や量感に対する意識を既に看取できるが、単独で置かれた蓮華と擂粉木との間の曖昧な関係にはっきりと窺えるように、まだ統一的な空間を捉えるには至っていない。しかし対象の真に迫ろうとする画家の鋭い気迫は、擂粉木のごつごつした樹皮やどっしりとした擂鉢の表現などによく表れている。

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