FO199700001000_020300_001T, 2002/03/00撮影, Public Domain

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にぎやかな風景

作家名ピエール・ボナール Pierre BONNARD
制作年1913年頃
技法、素材油彩、画布
寸法130.0×221.0
分野絵画(海外)
所蔵作品登録番号FO199700001000
解説1909年に南仏を訪れ、明るい光に満ち溢れる風土に魅せられて色彩表現に開眼して以降、画面構成とともに色彩表現がボナールの大きな関心事となった。この作品はセーヌ河畔の近隣に住んでいたモネの晩年の仕事に触発されて制作された一連の試みのひとつで、描かれた風景はセーヌ河畔であると考えられる。近景右手には妻マルトと愛犬ユビュの姿が陰の中に沈んでおり、左手やや奥には動物と戯れる子供たちが描かれている。画面一杯に筆触を敷き詰めることで画面の密度を高める手法や、彩度の高い色を用い、逆光や陰の部分を青や紫で強調する効果などには、モネの睡蓮やヴェネツィア風景を連作が示唆したものを同化し、独自の創造へと高めようとする意欲が見受けられる。化粧品で財を築いた富豪ヘレナ・ルビンスタインの邸宅を飾っていた作品で、晩年に「色彩の魔術師」と呼ばれるまでになったボナールの新しい一歩が大きく踏み出されている。

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