無題

作家名清野祥一 SEINO Shoichi
制作年1994年
技法、素材抗火石・シャモット・黒鉛
寸法527.0×427.0×10.0
分野彫刻・立体(日本)
所蔵作品登録番号JS202300002000
解説縦11列、横8列にベージュ色の陶板を並べ、陶板の置かれていない3か所の隙間に黒い延べ板状の焼物を並べた構成。この作品は、清野が黒鉛を用い始めた最初期のもののひとつで、ベージュの陶板の中に配された黒鉛を使った延べ板がこの作品の顔であり、陶板はそれを引き立てるための胴体ともいえる。主たる素材の抗火石(こうかせき/こうがせき)は軽石の一種で、スポンジ状の構造を持っている。清野は自然石である抗火石をそのまま加工するのではなく、抗火石を粉末にしたものを使っている。別の素材であるシャモットは、耐火性の陶土を高温で焼いてから細かく砕いて粉状にしたものである。シャモットを材料として練り込むことによって、作家は焼き上げ時の歪みの抑制、曲げに対する強度の向上だけでなく、その原料として製造中に変形やひび割れなどが生じ規格外になった廃瓦などを使用できるという、エコロジカルな側面も意識している。

PageTop