無題(『カイエ・ダール』9巻1-4号所収ステンシル)

作家名ジョアン・ミロ Joan MIRÓ
制作年1934
技法、素材ステンシル、紙
寸法31.0 ×24.0
分野版画(海外)
所蔵作品登録番号FP202200003000
解説ギリシャ出身の文筆家クリスチャン・ゼルヴォスが1926年に創刊した美術雑誌『カイエ・ダール』(1960年97号まで)は、多くの図版と論考を載録し、先進的な美術活動の同時代的な記録として貴重な視覚的アーカイヴを形成している。ゼルヴォスは画廊運営にも手を広げるなど、前衛美術のプロモーターとしても重要な役割を果たした。本作は、1934年5月、カイエ・ダール画廊で開催されたジョアン・ミロ個展に際して発行された号に、ミロが附録として寄せた2点のステンシルである。経済的な苦しさからパリを去って故郷へ戻った30年代のミロが、当時頻繁に描いていた怪物のように歪められた人物像の特徴をよく表しており、日本でも早くに紹介された作品として注目される。

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