ウソをつくった話

作家名キュンチョメ KYUN-CHOME
制作年2015年
技法、素材ヴィデオ
寸法23分48秒
分野映像(日本)
所蔵作品登録番号JV202200003000
解説キュンチョメが福島の帰宅困難地域から避難した高齢者のもとを訪れ、彼らの自宅へ通じる道に設置されたバリケードを、パソコンのPhotoshopの編集機能を使用しながらともに消してゆく様子を撮影した映像。モニター上のバリケードを消したところで、実際に道が開かれないことは誰の目にも明らかであるが、ナブチの軽妙なナビゲートのもと、パソコンを試行錯誤しながら使用している。その過程で、バリケードの向こうの地域にはもう戻りたくない、といった意外な本音や、震災という大きな出来事と幼少期の思い出が並列的に語られる。避難者の諦念をも漂わせる語りからは震災から4年という時間の経過も感じられる。また、明らかに不自然な画像編集作業自体は、フェイクニュースやフェイク画像が拡散する2010年代以降の視覚文化の一端も反映しているといえる。

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