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グリーン・オン・ザ・マウンテン

作家名三田村光土里 MITAMURA Midori
制作年2003-2021年
技法、素材ファウンドフォト、電灯、ターンテーブル、鏡、時計、造花、サウンドほか
寸法サイズ可変
分野インスタレーション(日本)
所蔵作品登録番号JI202100003000
解説このインスタレーションは、2003年に東京都写真美術館の「日本の新進作家展vol.2」で発表された後、2005年にフィンランド国内3ヶ所、2006年ウィーンの分離派会館、2012年ベルリン、2019年イギリス国内を巡回(消耗パーツの交換が制作年の幅に反映)した、三田村の代表作といえる。本作品の起点は、ベルギーの蚤の市で入手されたという1930年代の家族写真のネガフィルムを三田村が譲り受けたことにある。三田村はネガから数点をプリントし、本インスタレーションの主軸として据えた。亜転写されている。色の電灯に照らされた室内で、壁に掛けられたパネルや飾り棚、本の背表紙などに、山や公園、庭などで撮影された写真が転写されている。床に置かれた大きな鏡や、繁る樹葉を模した塊は写真の背景をこの室内に引き込むようであり、秒針だけが逆回転する時計やポータブル・レコードプレイヤーから聞こえる体の素人による歌声が年月を遡らせ人々をよみがえらせる。1930年代の家族の肖像とその背景となる風景は、当の本人たちが知る由もない時を経て、三田村という東洋の作家の手によって再生され、複層的な意味のレイヤーを孕みながら、一つの世界として再構築されている。

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